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2005年12月の3件の記事

好きなことを仕事にするには? 憧れの仕事に就くためには?(2)

以前、「好きなことを仕事にするには? 憧れの仕事に就くためには?」で、ある女性起業家の方のお言葉を紹介しました。

彼女の考え方の基本は、
「誰にだって可能性はあるんです」
「好きな仕事、憧れの仕事は、それに向かって進んできた人こそが得られるもの。進むことを諦めてしまった人は、絶対に手にすることができないものです。ですから、そういった意味では決して選ばれた人にしかできないというわけではなく、やはりそれに向かって努力してきた人が手に入れることのできるものだと思います」

でした。

ここでは、おなじ「好きなことを仕事にするには? 憧れの仕事に就くためには?」というテーマを、別の視点からお話しします。

あるミュージシャンの方を取材させていただいたときに、わたしは彼に、先の起業家の方へ訊いたのと同様の質問を投げかけました。「好きなことを仕事にするには? 憧れの仕事に就くためには?」

彼は文字どおり、好きなこと――音楽を仕事とし、成功をおさめたひとりです。
しかし、好きなことを仕事にし、仕事中毒とさえ呼ばれるほど仕事にのめり込み、またその前提に好きなことだから、客観的な事実としては「仕事」であったとしても、彼にとっては「仕事」という感覚ではなかった……その果てに、彼が陥ったのは心の病。成功しすぎるあまりに、心が病に侵されてしまったという体験をもっていたのです。

そんな彼の答えはこうでした。

「“好きなことを仕事にしよう”とするから、苦しみや地獄がそこに存在するわけで、そうではなく、“仕事にしたことを好きになる”という方法もあるのではないか?」
「仕事をしていく上で、どんな局面であれ、必ず達成感や喜びを感じられるところはあるはずだ」
「そういった発想の転換をした方が、どんな人にとっても、仕事への充足感や幸福感へと繋がりやすいのではないかと思いますね」

そして、わたしは彼のそんな言葉を受けて、続けて、こう原稿に書き綴りました。

 好きなことを仕事にすることに成功したひとつのモデルとして、彼の成功までの道程を掲げるとすれば、一億人のなかから選ばれた天分に恵まれた人間だと言っても過言ではないだろう。そういった一握りの人しか手にすることができない可能性に恵まれ、才能を発揮した結果ゆえの成功だと言える。しかし、そこには彼が自身の不安神経症の経験を例示するように、その恵まれた天分ゆえの苦しみやリスクがあるのも事実。
 また成功のもうひとつのモデルとして、努力や我慢をしながら、必死に頑張りに頑張って、その末に、やっと好きな仕事を手に入れたという人もいるだろう。実はこちらの方がより現実的な成功法であるにもかかわらず、ライブドアの堀江貴文氏や楽天の三木谷浩史氏など、日本社会のビジネスにおける成功者たちが世のなかに躍り出るにつけ、そういった成功の背景にある、コツコツと積み重ねてきた努力や我慢、失敗しては這い上がってきたなどといった苦労などに焦点が当てられず、一般のビジネスパーソンからは見えにくくなってきているのも事実だ。

おなじテーマでも、好きなことを仕事にできることを、努力の結果としてとらえるか、それとも才能の結果としてとらえるか。
それによって、こうも大きく考えは変わってくるものなのです。

わたしは、このお二人の考え方、どちらにも一理あると考えています。

好きなことを仕事にするとは、そういうことなのだ、と。

【関連記事】
「好きなことを仕事にするには? 憧れの仕事に就くためには?」

本日のBGM♪ Always Outnumbered, Never Outgunned / PRODIGY
テレビの挿入曲としても、よく使われているPRODIGYの最新アルバム。なかなかの仕上がりです! 発売当初は特にヘビロテで聴いてた♪

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出版業界の仕事とは?(2)――出版社の営業って……? 配属先や職種によって、勝ち組・負け組かわかれるのか?

あなたは、「出版=編集者」、出版社・出版業界は、編集者(+足しても「著者」くらい)だけで成り立っているような感覚でとらえてはいませんか?

違うんですね。

総務、人事、経理、広報、システム管理部などといった他業種の企業と同様の事務職があることは当然のことですが、出版社でも実は“営業職”がかなり大きな役割を果たします。

この出版社における営業職にも、多くの出版社では大別して主に3つあって、①出版取次営業②書店営業③広告営業とあります。

どういった読者へ向けていかにして売っていくか、売れる売れないのキーになる、現在の出版業界や世情で旬となっているテーマ、求められているテーマはなにか。そして、いったいどんな読者に向けて、どんな本を提供していけばよいのか、提供していくべきか。
実売部数などの数字などから見える世情への洞察力、またそれを持ち合わせているからこそわかる、自社がどういった商品を市場に投入すればよいのかといった自社の立ち位置、また自社商品の長所・売りはなにか、どこが類書と違ういい点なのかといったことをきちんと理解して、出版取次会社や書店を「この本なら!」と思わせることができるだけの説得力が必要となります。
①②は、そういった重要な役割を果たします。

③は雑誌やムックに入る広告の営業です。もちろん、それはその本の制作費となるので、コストダウンが期待できます。広告には、主に3種類あって、まず純粋な広告、次にタイアップ記事広告(一見記事のようだが、実は広告であるというもの)、また広告営業とは関係ないけれど、自社広告というのもあります。
当然ながら、クライアントにとって、わざわざお金を出して、広告を出すだけの価値がある媒体だと判断されなければなりません

それから、売れなかった本があれば、編集者と情報共有して、敗因を分析し、連携して対策を練ったり、売れたときには勝因を分析し、後につなげたりといったことを行ないます。それにあたって、本の実売部数返本率といった数字をシビアに見るのも、営業力があるというか販売営業戦略のしっかりした出版社の特徴です。

他の業界でもそうでしょうが、新入社員には、まずかならず営業を経験させます。
しかし、アルバイトからのしあがった「元フリーター編集者」のわたしには、これまで一切営業経験がありません。(一般企業の)「営業」と名のつく部署にいたこともありますが、実際には営業経験はないんです。そして、フリーランスになってからも、会社を設立したいまも、一切営業知らずなんです。
ですから、もしわたしに他業種をやる機会があれば、ぜひ営業をやってみたいですね。またいまの会社で営業にまわることもできますから、積極的に取り組みたいところです。

(でも、その話を「わたし&わたしの会社は、口コミだけで広まっている編集者/ライター&編集プロダクションだから……^^;」というと、「それでも仕事が途切れずにくるということは、自分ではやっていないつもりでも、自然と営業しているんだよ」といわれるんですけれどね……いいのかなァ……^^ヾ)

ところで、たいていの新卒の学生さんなどは、やはり「出版社=編集者」というイメージを抱きがち(←実情がわかっていない幻想なんですが、これを抱くのはある種当たり前のことだと思っています。これについても、後に別の記事で取り上げます)。そういったひとたちは、出版社の仕事に就けたとしても、もし、編集ディビジョンではなく、営業ディビジョンに配属されたとしたら、戸惑い、思い悩むことになるでしょう。
また、あろうことか、出版社に勤務している編集者でさえ「出版営業は負け組だ」というひとすらいます冗談じゃないですね、無知の知を知れというところです。ならば、勝ち組のあなた、営業をやってみなさいよと。こういったことは、往々にして力量のない人間が負け組と呼ばれることを恐れて発する言葉結局、自分の仕事への能力に対する自信、その裏打ちとなるものがないんでしょうね)。

でもね、出版営業をマイナスにとらえる考え方、違うと思うんです、わたしは。

これまで書いてきたように、出版営業は、とても大切な仕事です。
編集者は、もっと営業の方々に「この本を流通させ、読者のもとへ届けられるのは、営業担当のおかげだ」と敬意を払い、感謝すべきです。
また、営業の方々も、卑屈になることなどありません。こんなに立派な仕事をしているのですから。

また、たとえば、営業から編集に異動になったとしたら、そこで得た営業経験は、後に編集にまわることがあっても、きっときっと活かされるものが多いと思います。営業ディビジョンで培った、時流への鋭敏さ分析力数字を見る力そのまま活かせることはもちろんのこと、編集畑をだけを歩いてきたの編集者にとって目新しい新風を編集部内に吹かせることができることでしょう。

編集者は、こういった方々のおかげで、こういった方々の支えあってこそ、仕事を進めていくことができるのです。

次回は、出版社の仕事のフロー、その過程で関わるひとたちについて、お話したいと思います。

【関連記事】
「出版社や編集プロダクションにて、編集者/ライターのアルバイト志望のみなさんへ」
「出版社への就職を希望しているみなさんへ」
「出版業界の仕事とは?(1)――書店で販売されている一般的な本の流通の仕組み」
「出版業界の仕事とは?(3)――編集者ってなにをするの? 出版社ってどんな仕事をするの?」
「元フリーター編集者が語る! 履歴書・職務経歴書・面接――採用の突破術(1)基本編」
「元フリーター編集者が語る! 人事はココを見ている!――採用の突破術(2)WEB応募・書類選考編」
「元フリーター編集者が語る! 筆記試験はこうして乗り切ろう――採用の突破術(3)筆記試験編
「元フリーター編集者が語る! 圧迫面接は、相手の目的を見失うな!――採用の突破術(4)最終編」

本日のBGM♪ Hang-Ups / GOLDFINGER
パンクやスカっぽくて、デジタルよりロック色の強いミクスチャーが好きなひとにはオススメ☆ 陽気になれる楽しい一枚ですよ~。

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出版業界の仕事とは?(1)――書店で販売されている一般的な本の流通の仕組み

時期も時期だし、リクエストもたくさんで、ずっと書かなきゃ書かなきゃ……と思いながらも、機会を逸していた「出版業界ってどういうところ?」「誰がなにを担当して、どういうフローで仕事を進めていくの?」「採用の条件は?」「勉強しておくと役立つこと、知っておいた方がいい実践的なこと」などなど……といった疑問お答えしていきます

まずは前置きをさせてください。
この連載は、四大の新卒だろうが、高卒だろうが、既卒だろうが、未経験者だろうが、大検だろうが、短大卒だろうが、とにかくそういったことにとらわれずに、出版業界に興味があるひと、あなたとわたしのこの拙文とが出会ったのも、なにかの縁です。ぜひご一読ください。

また、情報としてはできるだけ平均的なこと多くの出版社が取り入れている汎用しやすいことを中心として述べながら、例外も入れていくことで、幅広くさまざまな出版社の仕事の進め方をご紹介していきたいと思います。
このことからいえるのは、出版業には基本的には決まりきった型はなく(常識・良識・儀礼の部分は別として)、仕事の仕方、方法論は、基本的に自分でつくりあげていく場でもあるということでしょう。

ただ、懇意にしていただいている同業者のみなさまや自身の経験など、主として、自分や周囲の実体験を元に書いているということは否めないので、なにか「こういうところもあるよ~」「ウチではこんなことも~」などといったことがありましたら、ぜひコメントしてください! 至らぬ点をカバーしていただけるとうれしいです^^
また疑問わからないことなどがあったら、そちらもどんどん気軽にコメントしてくださいね、どんなに小さなことでもいいから、わかる、知るということは、ひとにはプラスになることですからね♪^^

……てか、ちなみに、わたしのブログ、久しぶりの更新となったしまいました。ゴメンナサイ、人生最悪のアレルギー症状で入院していました(詳細はコチラ)。まさか皮膚科で入院することになろうとは。


さて、前置きが長くなりましたが、本題です。
日本には、いま大手、中堅、零細、含めて、約4000~5000社の出版社があります。

いま、あなたが手にしている本。なんでも構いません。書籍、雑誌、漫画、ムック(※)など。
これらが刊行されてから、読者の皆さんの手に届くまでを簡単に追ってみましょう。

ムック[Mook]とは、雑誌[Magazine]書籍[bOOK]を組み合わせた造語で、その名のとおり、雑誌と書籍の中間にあたる媒体です。主にA4やB5、A5も多いですね(もちろん、A4やB5、A5の書籍もあります)。
書店でよく見かけませんか、雑誌でも書籍でもなく、なんらかのテーマの本で、3ヶ月程度の短期間で書店からなくなっていく本を? あれのことです。
ちなみに、これは不文律ですが、「書籍=ある程度の長期間、書店に置かれるもの」とされてはいますが、現実的には書籍でもごく短期間しか書店に置いてもらえず、返本されてしまうものもあります)

本は書店、あるいはAmazonのようなネット書店で購入できますね。
まず、そういった本の流通経路を簡単に説明します。

出版社→出版取次会社(※)→書店→読者

通常の本の流通経路は、上記です。もっともスタンダードでストレート。

取次会社というのは、東販日版に代表される、いわば出版社と書店をつなぐ卸売り業者のようなもの。取次会社を卸売業者とすると、書店は問屋にあたります。
ちなみに、出版社から取次への卸値は、出版社によって異なります。だいたい中堅(……という表現も曖昧ですが。先述のように出版社もピンキリですから)、まぁみんなだいたい社名は聞いたことはあるけれど、数ある出版社のなかでも「超大手」というわけではないよねくらいの出版社で、6掛け程度。この掛け率は、歴史ある老舗の出版社の方が高いという傾向にあり、7掛け台のところもあります)

つまり、大まかに言うと、“出版社”は、まず“出版取次会社”“書店”“読者”その三者に訴えるモノをつくらなければならないんですね。(ほかにも関所^^;はありますが、それは次回にでも後述します)

■第一関門の“出版取次会社”。「果たして、この本を卸して売れるものか、それだけの価値あるものか」
■次に“書店”。「書棚の限られたスペースをどれだけ割く価値があるか、スペースを割くに値するほどのものか」(書店さんによっては、あまりにもひどいモノの場合、開封せずに返本してしまうことさえあると聞きます。粗雑なモノづくりをしたのは出版社ですから、文句は言えませんね)
■そして、最後に、大切な“読者”。「この本は、自分にとって必要なものか、この本は自分になにを与えてくれるだろうか。自分のほしい言葉や情報が、この本には載っているだろうか」


しかしながら、全国に4000~5000社ある出版社のなかには、上記の流通ルートを通らない、あるいは通すことができない出版社も多くあります。そういった出版社はどうしているか、主なものを下記に例示します。ここでは、とりあえず自費出版は除いて、商業出版に限ってお話します。

①電子書籍
 PDFファイルにしてパソコンに取り込めるようにし、画面上あるいはプリントアウトしたものを読むという形態。また携帯電話で読むという形態(iアプリなどを使うことも)。読み物が書店から読者の手に直接渡ることを可能にしました。
 大手では新潮社ほかが、いち早く取り入れ、また零細出版社などでも行なっていることが多いようです。
 私見では、電子書籍どこまで根付くかに疑問があり、またこれが一般の紙媒体の存在を脅かしたり、取って代わられたりすることは、すくなくとも現状ではまだないと考えています。

②発売委託
出版取次会社に“出版社”として認められ、口座を開設して取引きをしてもらうのは、実はそう容易なことではありません。
そこで、出版取次会社とすでに取引きがある業者を通して、本を流通させるのです。このとき、発行元が、その本をつくった出版社で、発売元がその仲介業者になるのです。
この仲介業を専門にしている業者もすくなくありません。
ただし、往々にして、こういった出版社は、取次や書店への営業力がいまひとつだったり、だいたい中堅クラスの出版社で売上の5%ほどはかけるという広告宣伝費の捻出も難しく、泣かず飛ばずといったところが多いようです。

というわけで、簡単ではありますが、本の流通の仕組みを大まかにお話してみました。
次回は、出版社のなかのさまざまな職種、編集者を支えてくれるひとたちについて、お話してみたいと思います。


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本日のBGM♪ REIGN IN BLOOD / SLAYER
もちろん、退院早々、いきなりコレっきゃないでしょ(笑)なスラッシュメタルの教科書。しかし、彼らのライヴDVDはすごかった……すごすぎた……だって、まじで降り注ぐ血ノリのなかでプレイしているんだもの!(爆)

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