またしても見当違いなニート対策
■各界の知恵集めニート対策 国民会議が初開催
学校に行かず、仕事もしない「ニート」の増加など、深刻化する若者の就労問題について、経済、教育、労働、学識経験者ら各界代表が集まり、対策を議論する「若者の人間力を高めるための国民会議」の第1回会合が26日、都内のホテルで開かれた。
議長に就任した日本経団連の奥田碩会長は「資源の乏しいわが国では、人材の問題は将来を考える上で深刻。若者の『人間力』の在り方について、幅広い議論をし全国的な運動とすることが必要だ」とあいさつした。
意見交換では、就職意欲すらないニート対策では、中学校、高校など教育現場と企業の連携した対応が重要との発言が相次いだ。(共同通信)
ニートを生み出した者たちが集結して「ニート対策」を論議するとは、まったくもってお笑い種である。
高度経済成長期を支えてきたという自負があるのだろうが、時代の変遷とともに変容する価値観に目を向けず、自分たちの時代の価値観を押し付けることの無謀さにまだ気付かないのか。
彼らは、とかく「就職」ではなく「就社」することを若者に植え付けてきて、またさらに追い討ちをかけようとしている。
受験も「学びたい学問を学ぶ」という教育本来の目的から逸脱し、「偏差値の高い学校」を「いい学校」として、壮絶な受験戦争を若者に強いてきた。
そんなことを棚に上げて、『人間力』を高める云々とは何事か。ニートやフリーター、現代の若者には『人間力』が欠けているというのか。
わたしには、訳知り顔で「ニート対策」とやらを語る者の方が、よほど『人間力』が欠落していると見える。
ニートには就職意欲すらない?! 本人たちの生の声に耳を傾けたことがあるのか。
そもそもここで語られているのは、「就職」ではなく「就社」であろう。その区別もできないくせに、教育現場と企業を連携させてなにをしようというのか。企業に教育現場で、現実とはかけ離れた自社のいい面だけを見せる「就社」教育でもさせようというのか。
それこそ、若者たちの夢や希望、目標を摘みとり、閉塞感を与えるものである。
また大人たちのこういった焦りが、若者の自立を遅らせる結果になる。
夢、希望、目標。こういったものが育つ環境をつくってこなかった、否、逆にそれらを奪ってばかりの家庭、教育現場、社会(企業)。
「ニート対策」をするとすれば、これらが三位一体となって、己の罪を振り返り、反省することが第一歩だ。本物の「ニート対策」とは、その代償を払うことである。
わたしがこんな会議の場で発言するなら、こう言ってやるね。
「厳しく躾るべきところで甘やかしてきた、あるがままを受容すべきところではねつけてきた、あんたたちの責任だ。もう一度、親、教育者、社会人を、あんたたちがやり直せ」
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